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断片化した思考を整理する

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初参加の前に知っておきたい「コミケ」入門

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コミケ

 

毎年夏(8月)と冬(12月)の2回、東京ビッグサイトにて開催される世界最大規模の同人誌即売会コミックマーケット」。

 

2018年8月10日(金)~8月12日(日)に開催されたコミックマーケット94(C94)は、会期3日間で3万以上の出展サークルが参加し、一般参加者はのべ53万人となった。

(同時期開催の野外ロックフェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」の来場者数は4日間でのべ27万6000人)

 

そんなモンスターイベントであるコミケに今まで行ったことがなかったけど、次こそ行ってみたい!

そう思っている人のために、役に立ちそうで立たない、もしかしたら役に立つかもしれない、コミケ一般参加のための基礎知識をまとめてみた。

 

 

 

コミケは「趣味の祭典」だ!

コミケ」と聞くと、いわゆるオタクと呼ばれる人たちが血眼になって「薄い本(成人向け同人誌)」を買い漁るといったイメージがあるかもしれないが、それは大きな間違いである。

 

たしかに、そういった光景も事実として存在するが、それが全てだと思いこんでイベントそのものを敬遠するのはもったいない。

 

基本的にコミケ同人活動の成果を発表し、同じ趣味を持った人たちと共感しあう場なので、成人向け作品も(法律や条例の範囲内で)尊重されるべきであるし、すべての作品にはそれぞれの良さがあるはずだ。

 

コミケでは、アニメや漫画、ゲームといった既存作品の二次創作だけではなく、オリジナル作品も多数頒布され、その形態も漫画、小説、写真集、ムックなど多岐にわたる。

 

ジャンルも音楽、芸能、特撮、グルメ、メカ、ミリタリー、鉄道、歴史など、とにかく趣味にかかわるものであれば何でもアリである。

 

 

 

 

 

中でもグルメ系は多くの人の共通の関心事であり、毎年話題になる作品が多い印象。

 

そしてジャンル以前に、そもそも作品が「本」である必要もなく、色紙やポストカード、オリジナル雑貨やアクセサリー、自主制作ゲーム、CDなど、媒体も多種多様である。

 

さらに、一般のサークルだけではなく、キャラクターグッズや出版関係を中心とした企業による出展が行われるのも、コミケの大きな特徴だろう。

 

とにかく出展数が多いため、「コミケって毎年話題になるから行ってみたいけど、何していいかわからない」という人は、まずは「コミケWebカタログ」でサークルカタログを眺めてみるといいかもしれない。

自分の好みに引っかかるサークルが絶対に1つはあるはず。 

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また、ホール内で行われる即売会以外にも、屋外を中心に「コスプレエリア」が設けられ、多くのコスプレイヤー(とそれを取り巻く撮影者)が集結する。

 

 

そう、まさしくコミケは、同じ趣味を持った人たちが国内外から一堂に会する、「趣味の祭典」なのだ。

 

 

コミケに行く前に、目的を明確に

さて、コミケに参加したいと考えている人はまず、現地で何をするのかを決めよう。

コミケの開催日は大抵の場合、酷暑か厳寒に見舞われる。したがって、何の目的もなく向かってしまうと、あてもなくただただ暑い、もしくは寒い会場を彷徨うことになる。

 

行く前に必ず、目的を明確にしよう。

 

コミケの開催時間 

出展サークル 10:00 - 16:00
企業ブース 10:00 - 17:00 (最終日は16:00)
コスプレエリア 10:00 - 16:00 (最終日は15:00)

 

コミケ一般参加者の入場開始は10時~となっているが、入場開始直後~1時間程度は、入場するための待機列に並ぶ必要がある。

目的に応じて、会場に到着する時間を決めよう。

 

【1】コミケの雰囲気を感じるため、もしくは散策して興味のあるサークルを見つけるために行く

初めてコミケに参加する人で、会場の雰囲気を味わってみたい、会場内を散策して色々なサークルを見て回りたい、という目的の人は、12時以降に入場することをおすすめする。

 

この時間になれば入場待機列も解消し、会場内をある程度ストレス無く移動できるようになる。

 

さらに言うと、初参加で会場の雰囲気を感じに行く場合は夏ではなくに参加するのが無難。

なぜならば、会場内は多くの人で混雑するので、それなりの防寒をしていけば人の熱気で案外なんとかなるからである。

逆に夏は汗の湿気で不快指数が倍増するので、明確な目的がないと精神を保つのが難しい。

 

年末で家族と過ごしたいからそんな時間はない!という人は、覚悟を決めた上で夏に参加しよう。

 

また入場者数は最終日の3日目が最も多くなる傾向があるので、少しでも人混みを避けたい人は最終日は避けよう。

 

【2】大手サークルの作品を購入するために行く

始発で向かおう。

完売はコミケにおいて最大の敵である。

 

ここで言う大手サークルとは、「壁サークル」「シャッターサークル」と呼ばれる、会場内の決められた位置に配置されるサークルを指す。

(商業誌で活躍する人気作家が同人サークルとして出展しているような場合が多い。)

 

壁サークル

会場内の壁際の外周をぐるりと取り囲むように配置されるサークル。

 

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行列が予想されるサークルは、列形成による通行の妨げを避けるため、壁際に配置されることが多い。待機人数が増えた場合、シャッター(出入口)を通じて屋外に列が形成されることがあるので注意(その場合、いくら屋内を探しても列の最後尾が見つからず途方に暮れることになる)。

 

シャッターサークル 

壁際のシャッター(出入口)に面した外壁がないスペースに配置されるサークル。

 

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 特に人気の高いサークルは、最初から待機列を屋外に形成する前提で、シャッター(出入口)前に配置される。

 

発行部数にもよるが、この規模になると始発で並んでも目当ての品が買えない可能性が高まる。

サークル参加者が設営のために一般入場開始前に入場できるパス(サークルチケット)を使って一足早く列に並び始める、「サクチケ(サーチケ)組」と呼ばれる人達や、ルールを破って徹夜で待機する「徹夜組」が一定数存在するからである。

 

もし目当ての品が買えなくても、大手サークルであれば後日通販や委託販売などが行われる場合があるので、その場では潔く諦めよう。

 

最後尾札について

サークルスペースから離れて長く伸びた待機列の最後尾に並ぶ人は、サークル名とともに「最後尾」と書かれた札を掲げなければならない。

入場したらまずは目当てのサークルの最後尾札を探し、最後尾についたら「代わります」と言って最後尾札を引き継ごう。

 

もし最後尾に並んでいる人が「列途中」の札を持っていた場合、スペースの関係上列をいくつかに分割しているため、付近を探して最後尾札を見つけよう。

 

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【3】小規模~中堅サークルの作品を購入するために行く

同人誌即売会において、複数のサークルスペースの長机をロの字型に並べた区画を「島」と呼び(下図の赤い区画)、一つの島には似通ったジャンルのサークルが配置されている。島に配置されるサークルは「島サークル」と呼ばれる。

 

島サークル

 

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過去の販売実績等を参考に、島には基本的に混雑対応の必要がない小規模~中堅サークルが配置される。

もし、目当てのサークルが島に配置されていた場合、開場時間以降に会場に到着しても、スムーズに購入できることが多い。

 

ただし、島の端に位置するスペース(通称「お誕生日席」もしくは「島端」。上図の赤い島で言うと24、30、31、37)は、比較的待機列の整理がしやすいため、特に人気のあるサークルが配置されることが多い。

目当てのサークルがこの位置に配置されていた場合は、開場1時間前など、少し余裕を持って到着できるようにしたほうがいいだろう。

(もちろん、予期せぬ大行列ができることもあるので、そのあたりは柔軟に対応しよう。)

 

【4】企業ブースの販売グッズを購入するために行く

企業ブースの場合、目的の企業の出展規模によって待機時間が大幅に異なるため、事前に各企業の公式サイトやSNSで情報収集をすることが重要。

 

KADOKAWAのような大手の場合、取り扱い作品の数に比例して販売グッズ数も多いため、多くの人々が殺到することになる。

こうした企業の場合、並んでから購入完了まで2~3時間かかってしまうこともしばしば。

 

人気作品のグッズを手に入れたい場合は、できる限り早めに会場に到着することが望ましい。

もし完売により目当ての品が買えなくても、多くの企業は開催日ごとに在庫を分けて用意しているので、次の日に再チャレンジしてみても良いかもしれない。

 

自社のECショップ等を展開している企業の場合、会場限定販売のグッズ以外は事後通販を行うことも多いので、そちらも上手に活用しよう。

 

また、企業によっては混雑緩和のために「注文書」を用意していることがあるので、事前に公式サイト等からダウンロード・プリントアウトし、欲しい商品を記入しておこう。(画像はC94「ブロッコリー」ブースの物販注文書)

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【5】コスプレを見て回る・撮影するために行く

コスプレエリアのコスプレイヤー人口が最も多くなるのは、11時過ぎ~13時頃となる。逆に言えば、その時間帯が混雑のピークタイムともなる。

 

より多くのコスプレを楽しみたい人は、多少の混雑を覚悟の上でできるだけ人の多い時間帯を目指して来場するのがオススメ。

人混みが嫌いな人は、ピークタイムを外すか、なるべく人の少ないコスプレエリアを選んで足を運ぶようにしよう。

 

コミケ当日は、コミケコスプレコミュニティのWebサイト上で混雑状況がリアルタイムで確認できるので、こちらも有効活用しよう。

comicos.circle.ms

 

 

コスプレエリアの場所は、下図参照(画像はC94のもの。今後変更の可能性あり)。

以下、それぞれのエリアについて簡単に解説する。

 

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エントランスプラザ

(混雑度:★★★★)

 

 

 

その名の通り、ビッグサイトの正面入口前の広場のこと。

会議棟(通称「逆三角形」、「▽▽」)を見上げるアングルでの撮影ができる。

会場への入場待機列が解消したあとに開放されるエリアなので注意。

 

参加者の多くが通過する場所のため、いわゆるネタコスプレが多く見られる。

実際、Twitterなどで話題になるコスプレの多くはこのエリアで披露されていることが多い。

 

このエリアは12時前から一気に混雑するので、撮影目的でない人はコスプレエリアの外から眺めるのも一つの手。

 

 

庭園

(混雑度:★★★★★)

 

 

2階に位置するエントランスプラザから階段を降りたところにあるエリア。

コスプレエリアの中で最も混雑する。

 

エリア内の動線がほとんど制限されておらず、いわゆる「囲み撮影」が発生しやすい。

露出度の高いコスプレの割合が高い印象。

 

お昼以降は、移動もままならないほどの混雑になることもあるので、ゆっくりコスプレを見たい人はうっかり近づかないほうが良い。

 

 

屋上展示場

(混雑度:★★★)

 

 

 

2日目から使用可能。

西展示棟の屋上に位置し、企業ブースの待機列が形成されるエリアのため、ある程度列が解消したあとに開放される。

 

企業ブース訪問者を中心に多くの人が行き来するが、広いエリアのため比較的身動きが取りやすい(ただし屋上までは階段移動なので注意)。

日光を遮るものが一切なく、照り返しもきついので、夏場は蒸し風呂状態になる。

 

 

東トラックヤード

(混雑度:★)

 

 

東ホールの外周を取り囲むエリアで、シャッターから外に出たところにある。シャッターサークルや壁サークルの待機列が形成されるエリアでもある。

待機列が解消される昼以降に人が増え始めるが、他のエリアと比べるとコスプレイヤーの数も多くないため、コスプレ目当てで参加する人にはやや不向き。

 

 

防災公園

 (混雑度:★★)

 

 

 

東ホールから道路を渡ったところにある広大な公園。

コスプレエリアMAPには載っていないが、コミケ期間中はこちらもコスプレエリアとして開放される。

2016年の夏コミ(C90)から使用可能になり、近年になって使用する人が増えてきたが、広いのでそれほどストレスなく見て回れる。

緑が多く、撮影のロケーションとしても好適。

 

 

コスプレ撮影について

コスプレ撮影は、ポートレート撮影の練習に非常に適している。

コスプレイヤーの方々は表情づくりやポージングなどがとても上手で、「撮影慣れ」しているからだ。

もちろん練習目的ではなく、自分自身の思い出の記録として撮影するのも全く問題ない。

また、一眼レフやミラーレスカメラを持っていなくても、コンデジスマートフォンのカメラで撮影する人も数多くいるので、その点は心配不要だ。

 

ただし、コスプレ撮影を行う際には、必ずひと声かけて撮影許可を得ることを最低限のルールとして守ろう。

列ができている場合は必ず最後尾に並ぶ。横から勝手に撮影するのはNG(外国人参加者がよくやっています…)。

自分の番になったら、「お願いします」と声をかけ、できる限り少ない枚数で撮影を終了し、「ありがとうございました」とお礼を言うのも忘れずに。

ポーズや表情の指定は節度を持って、常識の範囲内で!

 

撮影した写真をSNS等に無許可で上げることもルール違反なので、必ず本人の掲載許可を取った上で掲載する、もしくはDM等で本人に送付し、本人が投稿するという形にしよう。

 

 

待機場所について

コミケに参加する目的が明確になったら、あとはもう行くだけ。

その際に最低限、自分が「東展示棟」に行くのか「西展示棟」に行くのかを把握しておこう。

東西の行き来には10分程度の時間を要するため、場所を間違えると肉体的にも精神的につらい。

 

また、10時の入場開始直後は東西の移動が制限されることもある。そのため、大手サークルや企業ブースが目的の場合、目的地を間違えるととんでもないタイムロスとなり、最悪目当ての品が買えないことになりかねない。

 

開場前に入場待機列に並ぶ場合は、東展示棟、西展示棟のどちらに行くのかをよく確認して、コミケスタッフの誘導に従って正しい方の待機列に並ぼう。

 

なお入場待機列が解消されたあと(11時過ぎ~12時頃)は、自由に東西の行き来が可能になる。

 

繰り返しになるが、入場待機が必要なのは大手サークルや人気の企業ブースに用がある場合だけであり、必ずしも「コミケ=朝から並ぶもの」というわけではないことを忘れずに。

 

東待機列 

 

 

一般サークルのほとんどが東ホールに配置されているため、サークル目当ての場合はこちらに並ぶことになる(一部サークルは西ホールに配置されているので事前によく確認しよう)。

 

最寄り駅は、ゆりかもめ有明駅、もしくはりんかい線東雲駅

りんかい線国際展示場駅から歩いても良いが、やや遠い。

逆三角形につられてビッグサイトの正面に向かってしまうと「西待機列」に並んでしまうので注意。東待機列は海側の駐車場にある。

 

また、ゆりかもめの「国際展示場正門駅」はトラップなので絶対に降りないように!

ビッグサイトの入口には一番近いが、待機列の最後尾からは一番遠いのでタイムロスとなる。

 

なお、地図でも分かる通り、コンビニや常設トイレがまわりに一切ないので、飲み物などは早めに購入しておこう。

 

初参加には少しハードルが高いので、不安な人はコンビニ等が近い西待機列から入場したあとに東ホールに移動する方法を取ろう。

(前述の通り開場直後は東西の移動制限がかかることがあるので、どうしても大手サークルの作品を手に入れたい場合は頑張ってこちらの東待機列に並ぼう。)

 

西待機列

 

 

例年、企業ブースは西ホールに配置される。また一部のサークルもこちらの西ホールに

配置されている。

企業目当ての人は、こちらの待機列に並ぶことになる。

(ただし、C94では企業ブースが東ホールにも配置されるなど、回ごとに変更が生じることがあるので、情報収集は欠かさずに!)

 

最寄り駅は、りんかい線国際展示場駅、もしくはゆりかもめ有明駅

待機列は、逆三角形の正面、エントランスプラザから道路をまたぐ「やぐら橋」を渡ってパナソニックセンター前の広場(イーストプロムナード)に向かって伸び、その後センタープロムナード方面に形成される。

 

東待機列と比べるとコンビニやトイレへのアクセスが良く、初心者にもやさしい。

コミケ初参加の人は、できる限り西待機列に並ぶことをオススメする。

 

こちらも東待機列同様、ゆりかもめの「国際展示場正門駅」では降りないように!

 

バスを活用する

駅の混雑を回避したい人は、バスでアクセスするのも良いだろう。

例年、東京駅八重洲口発着の臨時バスが運行しているので、有効活用しよう。

 

ただし、りんかい線ゆりかもめの始発よりも若干遅れをとってしまうので、大手狙いのタイムアタックには不向き。

 

なお行きだけではなく、帰りの交通手段としてバスを活用する人も多い。

 

列固定について

入場待機列に並んだあと、その場でひたすらじっと開場の時を待つ必要はない。

コミケには「列固定」というシステムが存在しているからである。

 

スタッフから「この場所で列が固定されました。8時○○分までにこの場所に戻ってきてください」の声がかかったら、列を離れて自由に行動しても良い。

 

ただしその時間を過ぎてしまうと一切列に戻れなくなり、強制的に最後尾に移動させられるので、常に時間を意識して行動しよう。男性用トイレには列ができていることが多いので、早めに済ませよう。

 

また、時間までに戻ってきても自分が並んでいた場所を見失ってしまっては元も子もないので、周囲の目印となるものの写真を撮っておくなどして、忘れないようにしよう。

東待機列は広大な駐車場なので目印が全くないが、代わりに待機列がブロック分けされているので、ブロック番号をメモしておこう。

自分の待機場所に折りたたみ椅子を置いておく人も多い。

 

その他注意事項

コミケは非常に多くの人が参加するイベントである。

スムーズなイベント運営のため、コミックマーケット公式サイト公式Twitterで随時更新される諸注意をよく読み、万全の状態で当日に望むようにしたい。

 

一般的な同人誌即売会は「カタログ」と呼ばれる冊子が入場券代わりになるため、購入が必須となることが多いが、コミケはカタログ購入不要で入場できる。

カタログには重要な注意事項が記載されているため、特に初めて参加する人は購入を推奨されているが、個人的には無理に購入する必要性は無いと感じる。

上記の公式サイトやTwitterでも重要な注意事項や前回からの変更点が随時アナウンスされているため、自らアンテナを張って情報収集ができさえすれば、何ら問題はない。

 

コミケの細かい持ち物周りについては、先人たちが数多くの知恵と知識を公開しているので、そちらに譲る。

 

ここでは最後に、コミケ参加者が特に注意すべきことを紹介しておく。

 

目的のサークルや企業ブースは必ず事前にチェックしておく

一般サークルの同人誌や企業ブースのグッズ購入が目的の場合は、冊子版のカタログやコミケWebカタログを活用して、チェックリストを作成しておこう。

当日になってから探し始めるのでは日が暮れてしまう。

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熱中症対策・防寒対策をしっかり行う

言うまでもないが、自分の身体は自分で守ろう。特に夏コミでは車椅子のお世話になる前にこまめな水分・塩分補給を心がけ、それでも体調がすぐれない場合は無理せずすぐにスタッフに知らせよう。 

ロッテ ヒヤロン 4個

ロッテ ヒヤロン 4個

 

 「ヒヤロン」のような冷却剤を使っている人も会場内には多く見られる。

 冷却スプレーも効果的だが、人混みの中でスプレーを噴射すると迷惑になるので、使用タイミングには注意が必要。

 

飲み物は会場内の自販機やコンビニで補給できるが、例に漏れずコンビニにも待機列が形成されるので、なるべく事前に多めに用意しておこう(500mlのペットボトル2本以上)。

 

細かいお金を用意しておく

サークルの場合、基本的に頒布物の価格は 500~1,000円程度のことが多い。

したがって、事前に銀行等で500円玉と100円玉を用意しておき、お釣りが出ないように配慮しよう。5千円札や1万円札のような高額紙幣の使用は、少なくとも開場直後は極力控えよう。

 

ただし企業の場合は、5,000~10,000円の価格帯のグッズが販売されることもあるので、自分の欲しいものに応じて紙幣や硬貨を上手に使い分けよう。

 

なお、毎年スリの被害が発生しているので、財布や小銭入れは常にバッグにしまうか首からかけるようにし、間違ってもポケットに入れたまま歩かないように。

 

交通系ICカードに予めチャージしておく

ゆりかもめりんかい線を利用する場合、必ずSuicaPASMO等の交通系ICカードを用意し、 事前に多めの金額をチャージしておこう。

コミケ終了後は決まって自動券売機の前に大行列ができるので、きっぷの購入やチャージだけで相当な時間を要してしまう。

 

スムーズに帰路につくためにも早めのチャージを心がけよう。

 

最後に

コミケという一大イベントは、多くの人々の協力によって作り上げられている。

同人誌即売会」という枠を超え、いまや海外からも多数の参加者が集まる、日本を代表する「趣味の祭典」に成長した。

  

しかし同時に、徹夜組やサークルチケットの転売といった問題も抱えており、参加者一人ひとりが意識を持ってイベントに臨むことが、絶えず求められている。

 

コミケの一般参加者は、イベントを作り上げる一員にほかならず、決して特別なサービスでもてなされる「お客様」ではない。

このことを常に念頭に置き、和を乱すような行動は絶対にやめよう。

 

ここで紹介したこと以外にも、コミケには多くのルールや注意事項が存在する。

もちろん、予期せぬトラブルに見舞われる可能性もある。

 

各自がしっかりと事前に情報収集を行い、イベント当日も気を抜かず、状況に応じて臨機応変に行動できるようにしよう。

 

ルールを守って無理なく楽しいコミケライフを!

 

(本記事の情報はすべて2018年8月16日時点のものです。開催期間・場所は変更になる可能性がございます。)