おたキャン△ at ふもとっぱら ~インドア人間のキャンプ体験記~
去る2018年3月31日~4月1日、年度またぎの土日を使って、キャンプに行ってきました!
極度のインドア人間である僕がなぜ、このタイミングでキャンプなのか。
何を隠そう、それは「ゆるキャン△」の影響です。
「ゆるキャン△」とは?
「ゆるキャン△」は、まんがタイムきららフォワードにて2015年から連載のアウトドア系漫画で、タイトル通り、女子高生たちがゆるくまったりキャンプを楽しむ作品です。
キャンプと言っても、春のぽかぽか陽気の中でのキャンプではなく、冬のオフシーズンキャンプを題材にしているのが特徴です。
2018年1月からTVアニメが放送開始されるやいなや、まんまとキャンプに行きたくなる視聴者が続出しました。
一人で楽しむソロキャンプを常としていたソロキャンガール・志摩リンが、各務原なでしことの出会いを通じて他人とキャンプをする楽しさを知っていく友情ストーリーであると同時に、冬の冷たく澄みわたった空気を切り取った繊細な自然描写、そして何よりも食欲をそそるキャンプ飯描写がたまらないのです。
飯テロアニメ、恐るべし。
これ以上続けるとゆるキャン△の感想だけで終わってしまうのでそろそろ本題に移りますが、気になった方は是非アニメを見てみてください。
とにかく、見てしまった以上もう行くしかありません、キャンプに!
というわけでここからは初心者オタクキャンパー(♂)5人によるキャンプ、「おたキャン△」の記録をお楽しみください。
キャンプの事前準備
まずは、キャンプ地を決定
さて、キャンプの計画を立て始めて一番最初にやることは、キャンプの目的を明確にした上で、キャンプ地を選定することです。
今回はあくまでもゆるキャン△の追体験が目的なので、ゆるキャン△に登場したキャンプ地を選ぶことを大前提として、ロケーションや料金を考慮して決めました。
山梨県の公式観光サイトでゆるキャン△のモデル地が(かなり力を入れて)特集されているので、こちらも参考にしました。
今回、交通手段としてレンタカーを利用するため、予約不要でフリーサイト、車の乗り入れもできて初心者にやさしい「ふもとっぱら」に決定しました。
アニメでは第2話~3話に登場しています。
キャンプに必要な道具をリストアップする
キャンプ地が決まったら、必要な道具を揃えます。
テントで1泊2日、作中に登場した料理作りがメインのキャンプを想定して、持ち物や食材をリストアップしていきます。今回作りたかった料理は以下の4つ。
- 担々餃子鍋(3話に登場)
- スープパスタ(5話に登場)
- とんこつカレー(5話に登場)
- バーベキュー(7話に登場)
これらに必要な調理器具はすべて持ち寄りで賄うことに。
ただ、どうしても現地でホットココアが飲みたかったので、バーナーとクッカーセットは別途購入しちゃいました。まあ、今後も何かと使えるだろうし!
もちろん購入したのはリンちゃん使用モデルです。
ソト(SOTO) マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター SOD-310
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この他にも、
- レジャーシート
- ランタン
- 軍手
- キッチンタオル
- ウェットティッシュ
- ゴミ袋
等、あらかじめ用意できるものは事前に買い揃えておきました。
必要に応じてレンタルサービスを活用する
で、肝心要のテントとシュラフ(寝袋)は、購入するにはややお値段が張るので、レンタルすることにしました。
アウトドア用品のレンタルサービスは複数存在しますが、今回は取扱品数も多く口コミの評価も高かった「そらのした」さんにお世話になります。
レンタルしたのは下記のキャンプ用品たち。
【テント】
【テントマット】
【シュラフ】
- ナンガ ナノバッグ720DX
【その他】
- キャプテンスタッグ アルミロールテーブル M-3713(リンちゃん使用モデル)
配送は利用開始日の前日なので、自宅配送の場合は確実に受け取れるように注意が必要。
また、返却は翌日中に発送しなければならないので、キャンプ翌日が平日の場合は要注意。
※実は、少し返却に苦労しました…。返却に関する注意事項は記事の最後の「レンタル用品の返却について」に記載しています。
レンタル用品を受け取り、準備完了!
キャンプ前日に、レンタルしたキャンプ用品を無事に受け取り。
160サイズギリギリのめちゃくちゃデカいダンボール箱に入って届きました。
レンタルしたテントが4~6人用というだけあって、さすがにズッシリと重量感があります。
箱には心温まるメッセージも。
持ち物の最終チェックも終え、逸る気持ちをおさえながら眠りにつきます。
キャンプ1日目
富士のふもとを目指して、いざ出発
すべての荷物を車に詰め込み、出発!
ずっと心配していた天候にも恵まれ、絶好のキャンプ日和です。
道の向こう側に富士山も顔をのぞかせ、ますます期待が高まります。
…が、そんな期待感も束の間。
曇ってきた
急に景色の彩度が落ちました。
一抹の不安に駆られながらも、車は走ります。
道中、スーパーに立ち寄って食材や飲み物、紙皿等の食器類を購入。
渋滞に巻き込まれながらも、都心から約5時間かけてキャンプ地に到着しました。
受付を済ませ、そのまま車でキャンプサイトへ。
一面に芝生が広がる開放的な眺望に心が躍ります。
が、彩度はまだ低い。
テントを立てる
できるだけ地面が平坦な場所を選んで、いよいよテント設営開始。
キャンプ初心者にとってはいきなり難関となりますが、逆にテント設営さえ終わってしまえばあとは何とかなるので、説明書とにらめっこしながら慎重に立てていきます。
ポールを組み立ててスリーブに通します。
多節棍っぽくてかっこいい。
テント、立つ
インナーテントを立てたら、ペグを打って固定し、上から2人がかりでフライシートをかぶせ…
各部にペグダウンし、最後にロープで固定したら設営完了!
キャノピーポールを立て、いい感じの屋根もできました。これはテンション上がる。
ちなみに富士山は影も形も見えませんでした。無念。
【キャンプ飯その1】バーベキュー
さて、拠点となるテントを立て終えたら、あとはキャンプ飯を作るだけ!
ということでまずは一番カンタンにできるバーベキューから始めました。
TVアニメ「ゆるキャン△」第7話より引用
バーベキュー(7話に登場)
材料 5人前
- お好みの野菜
- その他、お好みの肉
着火剤で炭火を起こし、
焼く
「豚串がファイヤーしてるよリンちゃん!!!」
徐々にまわりが暗く、肌寒くなり始めます。
炭火で暖を取りながら、おいしいお肉をいただきました。
とりあえず炭火焼きハンバーグがあまりにも最高すぎたので、今後もバーベキューをやる機会があったら絶対に買います。
(ちなみにご飯も買っていたのですが、肉が美味すぎて完全に忘れてました)
炭火で煎餅を焼くのもまた一興。
【キャンプ飯その2】担々餃子鍋
完全に日が落ち、キャンプサイトを照らすのはランタンの明かりのみ。
気温は2℃近くまで下がり、身体も冷えてきたので、あたたかいお鍋を作ります。
TVアニメ「ゆるキャン△」第3話より引用
担々餃子鍋 (3話に登場)
材料 5人前
- 浜松水餃子 20コ※
- 白菜 1/4コ
- ねぎ 1本
- ニラ 1束
- 豆腐 1丁
- もやし 1袋
- しめじ 1袋
- 合いびき肉 200g
- 鍋つゆ 1袋(赤から鍋スープを使用)
- ごま油
- チューブにんにく
- 締めのご飯
- とろけるスライスチーズ 1枚
※本編では浜松餃子を50コ投入していますが、どう考えても多いのでこの辺は適宜調節してください
<作り方>
切ってぶち込んで煮るだけ(なでしこ談)
ドンピシャの担々鍋スープがなかったので、ごま油で炒めたひき肉を赤から鍋スープに投入しています。
約1名、辛いものが苦手な人がいたので今回は1番スープにしましたが、普通は定番の3番が良いかも。
今考えれば、餃子はこれくらいの量がベストでした。
調子に乗って50コ消費しようとすると後悔します。
にんにくは多めのほうが絶対に美味しい。
さて、あとはフタをして煮込むだけ。
ん?なんかグツグツというよりコポコポ言ってる気がするけど、まあいいか。
完成。
「辛そうで辛くない、少し辛いお鍋だよ~奥さん」
※赤から1番は全然辛くないです。
一見美味しそうだけど、いざ食べてみたら餃子がカッチカチでした。入れすぎはアカン。
少し水を足してなんとかおカタい餃子たちを懐柔しました。
香ばしいごま油とにんにく、ひき肉がいい味を出してくれます。
最後に、余ったスープにご飯とスライスチーズを投入して締めました。うますぎる。
夜は深まり…
お鍋のあとはホットココアで一息。
SOTOバーナーが大活躍します。
作中で野クル(野外活動サークル)の顧問、グビ姉こと鳥羽先生が「ココアにラム酒が合う」と言っていたので、試してみました。
あ、これヤバイ酒だ
なかなかどうしてこれが合うんです。
めちゃくちゃ飲みやすいので飲み過ぎ注意。
今夜は心地よい眠りにつけそうです。
深夜0時過ぎ。よくよく目を凝らすと、うっすらと富士山のシルエットが。
朝になったら雲が晴れていることを祈りつつ、シュラフに包まれて芋虫になって就寝。
山の夜は冷え込みます。
キャンプ2日目
夜明け、そして感動のご対面
午前5時半過ぎ。
夜明けの時を迎え、氷点下近くまで下がった朝の冷たい空気に身体を縮こまらせながら、テントを出ます。
するとそこには
くっきりと富士山の姿が!
前日まで雲に隠れていたその全貌が、薄明の中に浮かび上がっていました。
お湯を沸かし、モーニングコーヒーで目を覚まします。
午前6時15分。太陽が顔を出し、ふもとっぱらに朝が訪れました。
日が昇り、まだわずかに雪化粧の残る富士の頂もはっきりと見えるように。
凧揚げで遊ぶ子どもたちの姿も。
清々しい朝です。
【キャンプ飯その3】スープパスタ
朝食は、コッヘル一つでできるスープパスタを作ります。
TVアニメ「ゆるキャン△」第5話より引用
スープパスタ (5話に登場)
材料 5人前 やや少なめ
- たまねぎ 1玉
- ハーフベーコン 2パック
- アスパラ 4本
- しめじ 1袋
- オリーブオイル 大さじ2
- チューブにんにく 5cm程度
- パスタ 300g(早茹でタイプ)
- 牛乳 600cc
- 水 450cc
- コンソメキューブ 2個
- とろけるスライスチーズ 6枚
- 黒こしょう 適量
- パセリ 適量
<作り方>
1. コッヘルにオリーブオイル、チューブにんにくを入れ、切った具材を炒める
2. 水とコンソメキューブを加え、沸騰させる
3. パスタを半分に折って入れ、茹でる
4. パスタが水分を吸ってきたら、牛乳とスライスチーズを加える
5. 黒こしょうとパセリで仕上げ、完成
うっま!
キャンプじゃなくても普段から作りたいレベルで美味しい。
チーズがとろけてカルボナーラのような濃厚な味わいです。
「ふもとっぱらで食べるスープパスタうまー」
ごちそうさまでした。
【キャンプ飯その4】とんこつカレー
さあ、キャンプ飯も残すところあと一品。
一通りキャンプサイトを散歩し、荷物の片付けやテントの撤収を先に終わらせて、食材の準備に取り掛かります。
TVアニメ「ゆるキャン△」第5話より引用
とんこつカレー(5話に登場)
材料 5人前
- 豚肉(こま切れ) 300g
- じゃがいも 3つ
- にんじん 2本
- たまねぎ 2玉
- オクラ 6本
- チューブにんにく 5cm程度
- パックごはん 5パック
- とんこつ粉末スープ 1袋
- 調味油 1袋
- カレールウ 6片
- 水 1L
- サラダ油 適量
※本編ではなすを入れていますが、約1名なすに親を殺された人がいたため、今回は入れませんでした。
<作り方>
1. 具材を適当な大きさに切る
2. コッヘルにサラダ油をひき、豚肉を炒める
3. たまねぎ、じゃがいも、にんじん、オクラを炒める
4. 鍋に移し、水を加えて弱火で15分煮込む
(なお本編では野菜を事前に素揚げして持参し、そのままルウと一緒に煮込んでいました。)
アクが出たらおたまですくいます。
5. 同時並行でパックごはんもボイル
6. とんこつ粉末スープ・調味油、カレールウを入れ、さらに弱火で15分間煮込み、完成
うん、やっぱり屋外で食べるカレーは素晴らしい!
「きれいな景色を眺めながら美味しい外ごはん!」
「キャンプの醍醐味や~」
欲を言えばもう少し煮込みたかったところですが、チェックアウトまであまり時間がなかったので断念。じゃがいもがまだ少し硬かったのはご愛嬌ということで。
【おまけ】チョコビスケットとマシュマロで作るスモア
TVアニメ「ゆるキャン△」第11話より引用
せっかくなので11話のクリスマスキャンプでみんなが食べていたスモアも作りました!
かなり甘いので、コーヒーのお供にぴったり。
キャンプ飯、どれも全て美味しくいただきました。
ふもとっぱらの聖地巡礼スポット
最後に、アニメに登場したスポットをいくつかご紹介。
「でかい顔だ」
この建物の中にトイレがあります
強風で波が立って逆さ富士は捉えられず…
「ライオンか?ライオンなのか?」
いずれもTVアニメ「ゆるキャン△」第2話より引用
ちなみにこのライオンは夜になると動き出してキャンパーを捕食します。
怖すぎる…
帰路につく
午後2時。
無事にチェックアウトを完了し、キャンプサイトをあとにしました。
帰る頃にはすっかり曇り空に逆戻りしてしまいましたが、朝日と富士山のコラボが見られたのは本当に良かったです。
せっかくのふもとっぱらでも富士山が見えないことはしばしばあると聞いていたので、ラッキーでした。
今回、初めて本格的なキャンプを経験してみて、感じたこと。
それは、
キャンプは楽しい
これに尽きます!
今回はゆるキャン△という作品を追体験する形でのキャンプでしたが、普通に自前のキャンプ道具を揃えてソロキャンプしたくなるほど刺激的な体験でした。
登山ほど体力も使わず、真冬・真夏を避ければとても快適に過ごすことができるので、インドア人間にもハードルが高すぎず、気負わずに開放的な気分に浸ることができます。
調理器具とかランタンとか、こだわりだしたらヤバそう。
これがいわゆる「沼」です。
というわけで、みなさんもぜひキャンプ沼にハマって充実したキャンパーライフを送りましょう。
レンタル用品の返却について
今回利用したアウトドアレンタルショップ「そらのした」さんは、原則使用日の翌日中にヤマト運輸での返却(発送)が必要となります。
レンタル品の数が多い、もしくはサイズが大きい場合は自宅にヤマトの集荷を依頼することになりますが、集荷時間の指定は「13:00まで」が一番早い時間帯となります。午前中の時間帯を指定することはできません。また、一番遅い時間帯は「17:00~18:30」となります。(2018年4月現在)
したがって、キャンプ翌日が平日であり、仕事などで朝から家を留守にする人は、最寄りのヤマト運輸直営店、取扱店(セブンイレブンなど)に自力で持ち込まなければなりません。
僕は朝から重いテントを担いで、最寄りの宅急便センターまで息を切らして運びました(2往復しました)。
これからキャンプを検討する方でレンタルサービスを利用される場合は、事前に返却方法をよく確認しておきましょう。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。